「スピードバンク」——そう呼ばれる競輪場が、愛知県名古屋市南区にあります。
名古屋競輪場は400mバンクでありながら、カント傾斜が34°1′47″と全国の400mバンクの中で4番目に急です。急傾斜でコーナーが速くなるため、外から捲っていく選手がスピードを維持しやすい。さらにみなし直線58.8mと比較的長い直線が、差し選手をも後押しする。
その結果、差し43%・捲り32.1%と追込型が合計75%以上を占めるデータが出ています。
GI「日本選手権競輪(ダービー)」の開催実績を持つ格式ある競輪場でもあり、全国のトップレーサーが集う舞台です。
名古屋競輪場の基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 正式名称 | 名古屋競輪場 |
| 所在地 | 愛知県名古屋市南区 |
| バンク周長 | 400m |
| みなし直線 | 58.8m |
| カント傾斜 | 34°1′47″(400mバンク中4番目の急傾斜) |
| バック幅員 | 9.0m |
| 主な開催グレード | GI(日本選手権競輪)・GIII(名古屋競輪記念)・FI・FII |
バンクの特徴|急カントが生む「スピードバンク」の仕組み

カントが急とはどういうことか
カントとはバンクのコーナー部分の傾斜角度のこと。急なほどコーナーで速度が出やすくなります。
名古屋の34°1′47″は400mバンクの中で4番目に急。全国に25以上ある400mバンクの中でトップクラスの急傾斜です。このカントの急さが「スピードバンク」という異名の由来です。
コーナーに傾斜があると、選手は自転車を外側に傾けて曲がります。傾斜が急いほど、外側のコースでも遠心力が強まるため、外を大回りして仕掛ける捲り選手がスピードを保ちやすくなります。
みなし直線58.8mの恩恵
「みなし直線」とはコーナーの曲率を直線換算した距離のこと。長いほど後方からの差しが届きやすくなります。
名古屋の58.8mは400mバンクの全国平均(約55m前後)より長め。カントの急さで捲りが決まりやすく、みなし直線の長さで差しも届く——「スピードバンク」が追込型有利になるダブルの理由がここにあります。
決まり手の傾向|差し43%・追込型が合計75%

2020〜2025年のS級9車戦データをもとにした決まり手出現率です。
| 決まり手 | 出現率 | 傾向 |
|---|---|---|
| 差し | 43.0% | 最多。直線で追いつく |
| 捲り | 32.1% | 2番目。急カントで外仕掛けが決まる |
| 逃げ | 24.9% | 少なめ。先行型の逃げ切りは4回に1回 |
| マーク | 約0% | 2着専用の決まり手 |
差し43%・捲り32.1%で合計75.1%が追込型。全国の400mバンク平均(追込型65%前後・JKA競技データ概算)と比べると、名古屋は明確に追込型が強い場と言えます。
「差しが多い」のはなぜか
差しが最も多い理由は、みなし直線58.8mの長さです。先行選手が逃げ切ろうとしても、直線に入ってからの距離が長いため後方選手が追いつきやすい。
捲りが多い理由は急カント。外から仕掛けた選手がコーナーでスピードを落とさないまま直線に入れるため、捲りの威力が増します。
GI「日本選手権競輪(ダービー)」について
名古屋競輪場はかつてGI「日本選手権競輪」、通称ダービーを開催した実績を持つ格式ある競輪場です。GIは固定開催地ではなく複数の競輪場を持ち回りするため、直近の名古屋開催は数年前になりますが、それだけのポテンシャルを認められた競輪場という証でもあります。
GIレースは出走メンバーが全国トップレベル。普段のFI・FIIよりバンク特性がより如実に出ます。名古屋のスピードバンク特性を知っていると、ビッグレース開催時の予想精度が上がります。
年間の通常開催ではGIIIの「名古屋競輪記念」も行われ、中部・東海地方の名物開催として定着しています。
予想のポイント
ポイント①:差し型の選手を軸にする
名古屋では差し43%という数字が示す通り、先行選手の後ろにつけて直線で差し切る「差し型」の選手が最も多く1着を取っています。強い差し型の選手を見つけて軸にするのが基本の攻め方です。
WINTICKETの出走表で選手をタップし、成績データの「H回数(先行型)」が少なく、「決まり手が差しや捲り」の記録が多い選手を優先しましょう。
ポイント②:強いラインの番手選手に注目
「ライン」とは同じ地区や仲間同士で協力して走る選手グループのこと。その先頭が先行選手で、2番手が「番手選手」です。番手選手(先行選手の直後)が差し型であれば、先行選手が前を引っ張った後に直線で差し切る展開が多く生まれます。
「強いライン=強い先行選手がいるグループ」の番手に誰がいるかを確認するのが名古屋攻略の入口です。
ポイント③:捲り型選手は外枠に注目
外側の枠(6〜9番車)に捲り型の選手がいる場合、最終コーナーで外から被せてくる展開になりやすいです。名古屋の急カントは外枠の捲り選手に有利に働く側面があります。
「ワイド」とは1〜3着に入る2頭を順不同で当てる車券。捲り型選手×差し型のワイドを組み合わせる買い方が名古屋では機能しやすく、初心者でも的中しやすい入り口です。
アクセス・施設情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| アクセス(地下鉄) | 名古屋市営地下鉄・名港線「東海通駅」徒歩約15分 |
| アクセス(バス) | 名古屋駅から路線バスも利用可 |
| 駐車場 | あり |
| 入場料 | 一般100円 |
名古屋駅からは地下鉄名港線に乗り換えて約30分。東海通駅からは徒歩15分ほどで、やや距離はありますが開催日は場内行きのバスが運行されている場合があります。事前に名古屋競輪場の公式サイトで当日の交通案内を確認しておくとスムーズです。
まとめ|名古屋競輪場の攻略ポイント
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| バンク特性 | カント34°1′47″(400m中4番目の急傾斜)→スピードバンク |
| 決まり手の傾向 | 差し43% / 捲り32.1% / 逃げ24.9%(追込型合計75%) |
| 予想の軸 | 差し型を軸に。強いラインの番手に注目 |
| 買い方 | 捲り×差しのワイドが基本 |
| 見どころ | GI「日本選手権競輪(ダービー)」・GIII「名古屋競輪記念」 |
「スピードバンク」という名前は伊達じゃなく、追込型が圧倒的に有利なバンクです。先行選手のオッズが高くなっている局面こそ、差し型・捲り型の選手を拾うチャンスです。
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