栃木県の県庁所在地・宇都宮市に構える宇都宮競輪場は、関東では希少な500mバンクのひとつです。
最大の特徴は「カントの緩さ」。25°47′44″というカント角は全国の500mバンクの中で2番目に緩く(最も緩いのは大宮の26°)、コーナーを回りやすい構造から追込選手が力を発揮しやすいバンクです。差し50.2%、逃げわずか23.7%というデータが、その特性をよく表しています。
そして、このバンクを長年ホームとしてきたのが「レジェンド」と称される元S級S班・神山雄一郎選手。彼を冠した記念競輪「レジェンド神山雄一郎カップ(GIII)」の開催地でもあり、競輪ファンにとって特別な意味を持つ競輪場のひとつです。
宇都宮競輪場の基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 正式名称 | 宇都宮競輪場 |
| 所在地 | 栃木県宇都宮市八幡山公園4-3 |
| バンク周長 | 500m |
| みなし直線 | 63.3m(コーナーを直線に換算した距離) |
| カント傾斜 | 25°47′44″(全国500mバンク中2番目に緩い) |
| バック幅員 | 10.5m |
| 設置年 | 1950年 |
| 主な開催グレード | GIII(レジェンド神山雄一郎カップ)・FI・FII |
500mバンクの特徴|全国2番目に緩いカントが生む「差し天国」

カントが緩いとどうなるか
「カント(傾斜角度)」はバンクのコーナー部分の傾きのこと。カントが急なほどコーナーを高速で通過しやすくなりますが、その代わり外側から追い越すのが難しくなります。
宇都宮の25°47′44″は全国で2番目に緩い傾斜です。これが意味するのは、外側を走る選手がコーナーでスピードを失いにくいということ。後方から仕掛ける追込選手や差し選手が、コーナーを抜けた後も勢いを保ちやすい構造です。
500mというバンクサイズ
500mバンクは全国に7場しかありません(大宮・宇都宮・前橋・小松島・玉野・高知・佐世保)。333mや400mのバンクと比べてコーナー半径が大きく、追込選手が外からまくって来やすい特性があります。さらにみなし直線63.3mは500mバンクの中でも長い部類に入り(全国3位)、直線に入ってからの差しも十分届く距離です。
500mバンクでの周回数は333m(約8周)・400m(約7周)より少ない約6周。コース1周が長い分、先行選手は体力を多く消耗します。その結果、直線で後方の選手が追いついて逆転するパターンが多くなります。
結果として「外から仕掛けやすい×直線も長い」という追込型に有利な二重の構造が成立しています。
決まり手の傾向|差しが50%超、逃げは24%に留まる

2020〜2025年のS級9車戦データをもとにした決まり手出現率は以下の通りです。
| 決まり手 | 出現率 | 傾向 |
|---|---|---|
| 差し | 50.2% | 最多。コーナー後の直線で決まる |
| 捲り | 26.0% | 2番目。長いコーナーから仕掛ける |
| 逃げ | 23.7% | 少なめ。先行選手の逃げ切りは難しい |
| マーク | 0.1% | ほぼなし |
差しが実に半数を超えています。比較として同じ500mバンクの大宮(差し55%)や前橋(差し45%・捲り40%)を見ると、宇都宮は「大宮に次ぐ差し場」という位置づけになります。
なぜ逃げが少ないのか
先行選手にとっての難しさは「500mバンクは直線が長い」という点にあります。333mバンクだと最終周に先頭にいれば逃げ切りやすいのですが、500mバンクは直線が長いため後方選手が直線で追いつく時間が十分にある。追込の選手が体力を温存しやすい距離感で、先行の逃げが潰されやすいのです。
レジェンド神山雄一郎カップについて
宇都宮競輪場で毎年開催される記念競輪(GIII)は、2025年より「レジェンド神山雄一郎カップ」と改称されました(旧称:ウィナーズカップ)。
神山雄一郎選手は宇都宮出身のレジェンド選手。S級S班への選出回数は歴代最多で、1990年代から2010年代にかけて競輪界を引っ張ったスターです。現役引退後もその名を冠した記念競輪が続くほど、地元・宇都宮での存在感は特別なものがあります。
このGIII開催時は地元選手や関東勢のホームアドバンテージにも注意が必要です。
予想のポイント
ポイント①:追込型・差し型の選手を素直に評価する
競走得点が高くても「先行型」の選手は、宇都宮バンクでは直線で追いつかれるリスクが上がります。出走表で脚質(追込・差し)の選手を積極的に評価しましょう。
WINTICKETの出走表で選手名をタップすると詳細画面が開きます。H回数(ホーム先頭通過=先行型)が少なく、B回数(バック先頭通過=捲り型)が多い選手が宇都宮向きです。
ポイント②:差し型のライン番手選手に注目
ライン番手(先行選手の真後ろ)の選手は、先行選手が引っ張ってくれた後に直線で差し切るパターンが多いです。特に番手の選手が「差し型」であれば、差し1着の確率が上がります。
まず「強いラインの番手選手が差し型かどうか」を確認するのが、宇都宮での基本的な予想スタートラインです。
ポイント③:捲りと差しのクロスワイドが有効
「捲りを狙う選手」と「差しを狙う選手」のワイドを組み合わせる買い方が、宇都宮での基本スタイルとして機能しやすいです。「どちらが先に前に出るか」という争いになるため、両方が3着以内に来るパターンが多くなります。
アクセス・施設情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| アクセス | JR宇都宮駅西口から無料送迎バス(開催日のみ) |
| 徒歩 | 東武宇都宮駅から徒歩約30分 |
| 駐車場 | 無料駐車場 約400台 |
| 最寄り公園 | 宇都宮市八幡山公園内(桜の名所) |
| 入場料 | 一般100円(場外発売時は無料) |
宇都宮市の中心部・八幡山公園の中に位置しており、公園散策とあわせて楽しめるロケーションです。開催日には駅から無料送迎バスが運行されるため、マイカーがない方でもアクセスしやすい競輪場です。
まとめ|宇都宮競輪場の攻略ポイント
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| バンク特性 | 500m・カント全国2番目の緩さ→差しが届きやすい |
| 決まり手の傾向 | 差し50.2% / 捲り26% / 逃げ23.7% |
| 予想の軸 | 差し型・捲り型の選手を優先。先行型は過信しない |
| 買い方 | 捲り×差しのワイドが基本スタイル |
| 見どころ | 年1回のGIII「レジェンド神山雄一郎カップ」 |
「差しが決まりやすい500mバンク」というシンプルな法則を覚えておくだけで、宇都宮のレースは予想しやすくなります。同じ500mバンクの大宮(差し55%)と合わせて覚えると、関東の500mバンク攻略の引き出しが広がりますよ。
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