「333mバンク=逃げが決まりやすい」——そんな競輪の常識を覆す競輪場が、静岡県伊東市にあります。
伊東温泉競輪場の決まり手データを見てみると、捲り39%・差し36%で追込型が合計75%。逃げはわずか25%です。同じ333mバンクの川崎(逃げ44%)と比べると、まったく逆の傾向を示しています。
その理由は、みなし直線46.6mという333mバンクの中では最長クラスの直線距離と、34°41′9″という急傾斜のカント。この2つが組み合わさることで、「短いコースなのに差しが届く」という唯一無二のバンクが生まれています。
温泉地・伊東市の観光エリアに構えるという立地も、他の競輪場にはない個性です。
伊東温泉競輪場の基本情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 正式名称 | 伊東温泉競輪場 |
| 所在地 | 静岡県伊東市 |
| バンク周長 | 333m |
| みなし直線 | 46.6m(333mバンク最長クラス) |
| カント傾斜 | 34°41′9″(急傾斜) |
| バック幅員 | 9.0m |
| 主な開催グレード | GIII(椿賞争奪戦)・FI・FII |
333mなのに逃げが少ない理由|みなし直線とカントが生む「逆張りバンク」

みなし直線46.6mという異常値
「みなし直線」とは、コーナー部分の曲率を考慮して直線距離に換算した長さのこと。数値が大きいほど後方からの差しが届きやすくなります。
伊東温泉競輪場のみなし直線は46.6m。333mバンクの中では最長クラスです。
一般的な333mバンクの直線距離は42〜44m程度。伊東はそれを2〜4m上回ります。この差が、直線での追い込みに大きく影響します。川崎(334m)が逃げ44%を誇るのと対照的に、伊東温泉が逃げ25%に留まる最大の要因がここにあります。
カント34°41′9″の急傾斜が生む「コーナースピード」
カントが急なほど、コーナーで外側を走る選手のスピードが落ちにくくなります。
伊東温泉の34°41′9″は333mバンクの中でも急な部類です。これが何を意味するかというと、「コーナーで外から大きく捲っていく選手が、スピードを維持したまま直線に入れる」ということ。
「みなし直線が長い→差しが届きやすい」×「カントが急→捲りがスピードを維持できる」というダブルの構造が、追込型有利を生み出しています。
決まり手の傾向|追込型が合計75%の完全な追込場

2020〜2025年のS級9車戦データをもとにした決まり手出現率は以下の通りです。
| 決まり手 | 出現率 | 傾向 |
|---|---|---|
| 捲り | 39.0% | 最多。長いコーナーを活かして外から被せる |
| 差し | 36.0% | 2番目。みなし直線でしっかり届く |
| 逃げ | 25.0% | 少なめ。333mバンクなのに全国でも低い部類 |
| マーク | 約0% | 2番手選手の決まり手。ほぼなし |
「捲り+差し=75%」という数字は、333mバンクとしては異例の高さです。
川崎と正反対なのはなぜか
同じ333mバンクの川崎(逃げ44%・追込型約56%)と対比すると、伊東温泉の特異性がよく分かります。
川崎はバンクのカントが比較的緩めで、みなし直線も短め。先行選手が前を維持しやすい構造です。一方の伊東温泉は、みなし直線が長く、カントが急。どちらも333mですが、バンクの設計の違いがここまで大きな差を生むのが競輪の面白いところです。
温泉地・伊東ならではの特色
伊東温泉競輪場は、伊豆有数の温泉地・伊東市の中心部に位置しています。
「競輪観戦+温泉旅行」という組み合わせでファンが訪れるのが伊東温泉ならではの楽しみ方で、場内の雰囲気もどこか観光地らしい明るさがあります。
記念競輪の「椿賞争奪戦(GIII)」は毎年春頃に開催されており、全国からS級の選手が集まる華やかなレースです。GIIIは普段よりレースレベルが上がるため、バンク特性が如実に出やすい開催でもあります。
WINTICKETでの観戦でも、GIIIシリーズは見応えのある追込対決が増えるため要注目です。
予想のポイント
ポイント①:捲り型の選手を最優先する
333mバンクというと「先行有利」のイメージがあるため、捲り型や差し型の選手が過小評価されがちです。伊東温泉では逆に、その「常識のズレ」を利用することがポイントになります。
WINTICKETの出走表で選手名をタップすると成績詳細が確認できます。B回数(バック先頭通過=捲りを仕掛けた回数)が多い選手を積極的に評価しましょう。B回数が多いほど「外から捲っていくタイプ」の選手です。
ポイント②:先行型が多いラインでも「番手の差し型」に注目
先行選手が多くても番手にいる差し型の選手は「先行選手に乗っておいて直線で差す」という展開を得意としています。伊東のみなし直線はその差しを届かせるだけの距離がある。
「先行選手を軸にするなら番手の選手も一緒に買う」という戦略が有効です。
ポイント③:逃げ型の1点買いは避ける
333mバンクのイメージで「逃げ選手の単勝1点買い」をすると、伊東温泉では的中率が落ちます。逃げ型の選手が1着になる確率は25%と低め。逃げ選手は軸にせず、「絡む相手として差し・捲り型を軸に買う」のが基本です。
アクセス・施設情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| アクセス(電車) | JR伊東線「伊東駅」から徒歩約5分 |
| 駐車場 | あり(無料) |
| 入場料 | 100円(場外は無料) |
| 周辺観光 | 伊東温泉の旅館・日帰り湯が充実 |
伊東駅から徒歩5分という好アクセスは競輪場の中でも上位クラス。観光でふらりと立ち寄りやすい立地で、電車でのアクセスのしやすさは群を抜いています。
温泉旅行の合間に、WINTICKETを使ってリモート観戦するのも一つの楽しみ方です。
まとめ|伊東温泉競輪場の攻略ポイント
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| バンク特性 | 333mなのに逃げが少ない。みなし直線46.6mで差しが届く |
| 決まり手の傾向 | 捲り39% / 差し36% / 逃げ25%(追込型合計75%) |
| 予想の軸 | 捲り型・差し型を優先。先行型は過信しない |
| 買い方 | 捲り選手を軸に、同ラインの差し型とのセットが基本 |
| 見どころ | 温泉地観光+年1回のGIII「椿賞争奪戦」 |
「333m=逃げ有利」という固定観念を一度リセットして伊東温泉のデータを見ると、予想が驚くほどシンプルになります。次に伊東のレースが開催されたら、ぜひ捲り型の選手を軸にした予想を試してみてください。
- 川崎競輪場ガイド:逃げ44%・333mバンクの「正統派先行場」の特徴と傾向
- 宇都宮競輪場ガイド:差し50%・500mバンクの追込型有利場
- 競輪の決まり手(差し・捲り・逃げ・マーク)を徹底解説:決まり手の基本を学ぶ





